ロープ式のエレベーター修理で、最適なメンテナンスや時期を解説


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ロープ式のエレベーター修理で、最適なメンテナンスや時期を解説

ロープ式のエレベーター修理の中でもロープ交換をはじめとする修理に焦点を当てて解説。

エレベーターは、建物の利用者にとって欠かせない垂直移動の手段です。特に高層建築物では、その重要性はさらに増します。エレベーターの安全な運行を維持するためには、定期的なメンテナンスに加え、主要部品の適切な時期における交換が不可欠です。

 

その中でも、ロープ式エレベーターにおいて「ロープ」はかごを支える重要な役割を担っています。ロープの劣化は、安全性に直結するため、適切なタイミングでの交換が非常に重要です。

 

しかしながら、ロープの交換時期や費用については、所有者や管理者にとって判断が難しい点でもあります。

そこで、こちらではロープ式エレベーターのロープ交換に焦点を当てて解説します。

ロープ式のエレベーター修理のロープ交換に関する理解を深め、安全で快適なエレベーター利用を実現するための情報を提供します。

ロープ式エレベーターの耐用年数に関するチェックポイント


ロープ式エレベーターの耐用年数に関するチェックポイント

エレベーターも、他の設備と同様に経年劣化は避けられません。適切な時期に修理・交換を行うためには、耐用年数を把握しておくことが重要です。ここでは、ロープ式エレベーターの耐用年数について、以下の3つのポイントを解説します。

エレベーター全体の耐用年数(法定耐用年数と実質耐用年数)

エレベーターには、法定耐用年数と実質耐用年数の2種類の耐用年数があります。

 

法定耐用年数とは、税法上の固定資産価値を表した年数のことです。これは減価償却費の計算の基礎となります。

一方、実質耐用年数とは、エレベーターが物理的に使用できなくなるまでの期間のことです。

 

一般的に、エレベーターの法定耐用年数は17年とされています。

これは、国税庁が定めた耐用年数省令に基づいています。

一方、実質耐用年数は、一般的に20から25年程度とされています。

これは、エレベーターのメンテナンス状況や使用環境などによって異なります。

 

つまり、法定耐用年数と実質耐用年数は必ずしも一致するわけではありません。

実質耐用年数は、適切なメンテナンスを行うことで延長できます。

 

◇部品別の耐用年数:ロープ、巻上機、制御盤など

エレベーターは様々な部品から構成されており、それぞれの部品には耐用年数があります。適切なメンテナンスを実施しても、経年劣化によって交換が必要になるため、部品ごとの耐用年数を把握しておくことが重要です。主な部品の耐用年数は以下の通りです。

 

部品 耐用年数
制御盤 20年
巻上機(ロープ式) 30年
油圧ユニット(油圧式)※ポンプ・バルブ・タンク・モーター一体型 30年
非常用バッテリー/停電時自動着床装置用バッテリー(※同一部品) 3年程度
エンコーダー 10年程度

上記はあくまで目安であり、実際の耐用年数は使用環境や頻度、メンテナンス状況によって変化します。例えば、利用者の多い建物では、部品の劣化が早まる可能性があります。また、定期的なメンテナンスを実施することで、耐用年数を延ばすことも可能です。

 

制御盤、巻上機(または油圧ポンプ)、ワイヤーロープなどはエレベーターの主要部品であり、これらをまとめて交換する「制御リニューアル工事」が一般的です。しかし、費用や工期を考慮し、部分的な部品交換を行う場合もあります。いずれの場合も、専門スタッフによる適切な点検と判断が必要です。

 

◇ロープ式エレベーターのメンテナンス計画の立て方

ロープ式エレベーターのメンテナンス計画は、安全で快適な稼働を維持するために不可欠です。計画を立てるうえでの重要なポイントは、法定点検に加え、部品ごとの耐用年数に応じた適切な交換時期を計画に組み込むことです。

 

まず、法定点検を定期的に実施することは必須です。これは建築基準法によって義務付けられており、専門の検査員によってエレベーター全体の安全性が確認されます。

 

さらに、主要部品の耐用年数を考慮した計画的な交換が必要です。特にロープ、巻上機、制御盤といった主要部品は、経年劣化によって性能が低下し、故障のリスクが高まります。これらは法定点検とは別に、部品ごとの耐用年数を目安に交換時期を検討する必要があります。

 

また、長期修繕計画に基づいて、計画的に資金を準備することも重要です。エレベーターの改修には高額な費用がかかるため、長期的な視点で資金計画を立て、計画的に修繕費用を積み立てておくことで、予期せぬ出費を防ぎます。

 

このように、法定点検の実施、部品ごとの耐用年数を考慮した交換計画、そして長期修繕計画に基づいた資金準備を行うことで、エレベーターの安全な運行を維持し、長期的に利用することが可能になります。

 

ロープ式エレベーターの修理を行うべきタイミング


ロープ式エレベーターの修理を行うべきタイミング

エレベーターの修理・改修は、建物の安全性と快適性を維持するために欠かせません。

では、具体的にどのようなタイミングで修理を検討すべきでしょうか。主なタイミングは以下の通りです。

 

◇耐用年数に基づく交換時期

エレベーターの主要部品であるロープには、耐用年数があり、適切な時期に交換することが重要です。

 

ロープの耐用年数は、使用頻度や設置環境によって異なりますが、一般的な目安として7年とされています。ただし、建物の用途や使用頻度によっては大きく異なり、ごみ処理施設などでは半年ごとに交換されるケースもあります。

ロープの状態をチェックする主なポイントは、以下の通りです。

 

◆素線切れ

複数の細いワイヤーを撚り合わせたロープの中で、ワイヤーが切れている状態。放置すると悪化する可能性があるため、早急な交換が必要です。

 

◆赤錆

ワイヤーが茶色っぽく変色している状態。柔軟性や強度が低下し、破断につながる恐れがあるため、交換が必要です。

 

◆摩耗

ワイヤーが擦り減っている状態。強度が低下し、破断につながる恐れがあるため、交換が必要です。

 

これらの状態は、年1回の定期検査でチェックされ、「要是正(早急な改善が必要)」と判断された場合は、速やかに交換することが求められます。

 

また、定期検査で特に問題がなくても、7年前後経過している場合は、予防的な観点から交換を検討することが推奨されます。

 

ロープの交換は、エレベーターの安全性を維持するために不可欠なメンテナンスです。耐用年数を目安に、定期的にロープの状態をチェックし、適切な時期に交換を行うようにしましょう。

 

◇故障頻度や性能低下による交換時期

エレベーターのロープは、経年劣化以外にも、使用頻度や環境によって摩耗や損傷が進み、故障の原因となる場合があります。ロープの状態が悪化すると、エレベーターの乗り心地が悪くなったり、異音が発生したりするなどの性能低下が見られるようになります。このような兆候が現れた場合、早急にロープの状態を点検し、必要に応じて交換を検討する必要があります。

 

例えば、ロープに赤錆が見られる場合は、ワイヤーの柔軟性や強度が低下している可能性があります。また、素線切れが発生している場合は、放置しておくとさらに状態が悪化し、重大な事故につながる危険性もあります。

エレベーターのワイヤーロープは利用者が直接確認できる構造ではなく、外からは見えない場所に設置されています。異常の発見は、専門業者が実施する月次点検で初めて判明するケースがほとんどです。

大阪エレベーターでは、ワイヤーロープ・安全装置・レール・ブレーキなどの異常を見逃さないよう、確実な点検を実施しています。

 

◇法定検査や安全基準に基づく交換時期

エレベーターのロープは、建築基準法に基づき定期検査が義務付けられています。専門の検査員がロープの状態をチェックし、安全基準を満たしているかを確認します。

 

検査では主に、ロープ径の減少率や素線切れの本数が、基準値以内であることを調べます。

基準値を超える劣化が見つかった場合、検査に合格せず、是正措置としてロープの交換が必要になります。

 

また、保守会社による点検でもロープの交換が指示される場合があります。これは専門家による安全上の判断であり、放置すると運行停止命令につながる可能性もあるため、速やかな対応が必要です。

 

法定検査の頻度は、通常年1回または6ヶ月ごとに行われ、結果は報告書として行政に提出されます。ロープに関する指摘事項があれば、内容に応じて早急な対応が必要です。

これらの基準はエレベーターの安全確保のための最低ラインです。管理者は指摘を見逃さず、適切な対応をする義務があります。専門家の検査で不合格となったロープは、速やかに交換することが必要です。

 

最適なリニューアル時期を見極め、安全で快適なエレベーター利用を


エレベーターのリニューアル時期を見極めることは、建物の安全性と快適性を維持するうえで非常に重要です。耐用年数や故障頻度、法定検査、最新技術導入といった要素を総合的に考慮し、最適なリニューアル時期を判断しましょう。

最適なリニューアル時期は、建物の状況や利用者のニーズによって異なります。

 

設備の状況やロープ・巻上機などの部品劣化状況を総合的に見極め、専門業者である大阪エレベーターにご相談ください。

 

大阪エレベーターは、国家資格技術者常駐、365日24時間対応、近畿一円低価格対応にてお問い合わせをお待ちしております。

 

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